気がつけば、ここはメキシコだった

メキシコ在住ライター、小さな食堂『EN ASIAN FOOD』のおばちゃん、All About メキシコガイド 長屋美保のブログ

麻薬戦争映画CARTEL LANDメキシコ公開とタコス値上がり危機

現在、メキシコ麻薬戦争を描いたドキュメンタリー『皆殺しのバラッド』が日本公開中ですが、それに勝る勢いのドキュメンタリーが、本日よりメキシコ国内20箇所以上で公開が始まった『CARTEL LAND』(マシュー・ハイネマンが撮影・監督)。サンダンスでも米ドキュメンタリー最優秀監督・撮影賞をW受賞し、オスカー受賞作『ハート・ロッカー』の監督、キャスリン・ビグローが製作総指揮という話題性もあり、盛り上がりそう。

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元ドラッグ中毒だったが、改心してアリゾナで、メキシコからの麻薬が密輸されるのを防ぐ国境自警団リーダーと、麻薬抗争が激化するなか、住民たちを守るために立ち上がった、ミチョアカンの自警団のリーダー・医師のホセ・マヌエル・ミレーレスを並列に扱いながら、メキシコと米国の魔の連鎖を象徴的に描いた作品。めちゃくちゃうまくできてるドキュメンタリーで、とにかく、撮影が素晴らしくて、あまりにも決定的な瞬間を抑えています。まるでフィクションみたいにも見えますが、すべて現実なのがまた怖いというか。
『CARTEL LAND』予告編▼
同作については、記者会見へいった時のことを、日本の雑誌に書かせていただいたので、発売のときにお知らせします!
しかし、ミチョアカンの自警団の、ホセ・マヌエル・ミレーレスが監獄にいる間に、こんな映画がミチョアカン州でも堂々公開されるってのも、またすごい事実。事実は小説より奇なりとはよくいったもので、メキシコにいると驚くことには事欠かない。
 
さて、日本では今月から、以下の記事でも書いたマリア・モクテスマのツアーも始まります。

mihonagaya.hatenablog.com

メキシコシティでは今週末、 良いイヴェントがたくさん開催されるので、ざっとご紹介。
 
まずは、まもなく日本でもアルバム『カリベ・マール・シンコパード』が7月5日に発売される、ソン・デ・マデーラのライヴ。
ソン・デ・マデーラについてはこちらをご覧ください▼

mihonagaya.hatenablog.com

7月4日土曜にローマ地区の本屋、PENDULOの上にあるコンサートホール、

Foro del Tejedorで開催▼

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これは必見ですよ!
 
4日土曜日には、チリのクンビア+南米カーニバル+オルタナサウンドを奏でるチコ・トルヒージョと、メキシコ・クンビア、バジェナート界の帝王、セルソ・ピーニャのライヴも!会場はダンスホールの老舗Salon Los Angelesです。▼
 

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そして、アナログでのDJイヴェントをよくやってるOOBA GOOBAが、LAのベテランDJ を招いてソウル、ブルース、ロックンロールのイヴェントを行います。 めちゃくちゃそそるけど、行けそうにない。▼
 

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チリのNEUTRALというフェスティバルのメキシコ版も開催されるそうです。▼

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インディーポップ系なので、あまり食指が動かんけど。
 
 
それにしても、最近行きたいイヴェントやコンサートが豊富すぎて、身体がいくつあっても足りない。
 
そして、近々友人がわざわざ開店祝いとして、地方から出て来てくれるのに、
まだ肝心の小料理屋が開いていないという皮肉。
開店資金も底をつき、最後の貯金はどんどんなくなっていくし、私、これからどうなるのかしら??
まあ、この世にタコスがあるかぎり、生き抜きますけども。
 
ところで、きのうから、メキシコのコンビニ、商店などで販売されている持ち帰り用のサンドイッチやカップ麺、ホットドッグ、トルタなどに税金がかかることになりました(今まで税金がかかっていなかったそうです。ほんまかいな?未だによくわからんけど)。

aristeguinoticias.com

これが最初、「タコスもふくむ屋台メシすべてに税金がかかるのでは」と、みんな戦々恐々としていたのですが、ふたを開けてみたら、屋台、小さい食堂などで販売する食べ物には税金がかからないとのこと。
屋台のタコスには税金がかからなくて、超ホッとしてますけど、この基準いったいどうなってるのか?
 
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