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気がつけば、ここはメキシコだった

メキシコ在住ライター、小さな食堂『EN ASIAN FOOD』のおばちゃん、All About メキシコガイド 長屋美保のブログ

ソン・デ・マデーラのカリブ叙情あふれる最新作が、いよいよ日本発売!

オールアバウト・メキシコの治安情報をふくむ、たくさんの観光記事の追記、修正をし更新しました。
 

メキシコ旅行のご参考に!
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■メキシコの伝統音楽、ソン・ハローチョの最高峰グループ新作!

さて、ロックステディで発散した夜 の記事にも書きましたが、メキシコ東部、メキシコ湾沿いのベラクルス州発祥の伝承音楽、ソン・ハローチョを代表するグループ、ソン・デ・マデーラの最新アルバム、『カリベ・マール・シンコパード』(←リンク先から試聴できます)が、間もなく!!7月5日に日本発売されます!

 

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INTER FMの人気番組『Sueño del barrio』の6月21日の放送でも、アルバム収録曲の「エル・ペスカドール」が流れて好評のようです!
 
現在発売中の月刊ラティーナ2015年7月号にも、同アルバムのレビューが掲載されています(同誌には、メキシコの新鋭シンガーソングライターの、マリアモクテスマのインタビューも掲載されています)。
 
また、今週日曜日(6月28日夜23時より)放送の『Sueño del barrio』でも曲がかかるそうなので、ぜひ聴いてみてください。
 
『カリベ・マール・シンコパード』は、かねてからメキシコに異文化をもたらした重要な港である、ベラクルスに伝わるカリブ、スペイン文化や音楽を色濃く感じる内容になっています。
アフロカリブとスペイン、メキシコ先住民の文化が融合したソン・ハローチョも、そんな風土があってからこそ生まれたのです。
ライナーには、その辺りの経緯を、ソン・デ・マデーラのリーダー、ラモン・グティエーレスに取材して書かせていただきましたので、ぜひ読んで下さい。そして歌詞対訳もさせていただいたのですが、本当に歌詞がよいので、ぜひアルバムを聴きながら味わってください!
 
ライナーには字数の関係で書けなかったのですが、同作にまつわる、さまざまな音楽について紹介していきましょう。
 

■メキシコ・ベラクルスに伝わる豊潤なカリブ音楽

 キューバのハバネラの社交ダンスが、ベラクルスに伝わり、そこで他のラテン音楽の流れも汲んだダンソンという社交ダンス音楽が生まれました。
ベラクルスでは今でもダンソンが踊られています。なんと、キューバで人々が社交ダンスを踊る姿は、現在ほとんど見られない光景だそうですが、メキシコではしっかり息づいているのです。ダンソンは、ベラクルスからメキシコシティをふくむ各地へと広がったメキシコ音楽のひとつです。
 
 ダンソン楽団、アルマ・デ・ベラクルスの演奏で踊る人々▼
 
ベラクルス出身の音楽家Lorenzo Barcelataは、「el cascabel」を作曲し、世界的に有名になりました(ドラマ『踊る大走査線』のテーマの原曲でもあります)。
Barcelataが作曲し、ベラクルスの楽団、Moscovita y sus guajirosが歌う「El Pescador」。ソン・デ・マデーラの『カリベ・マール・シンコパード』にも、この曲のカヴァーが収録されています▼

 

メキシコが誇る偉大な音楽家、アグスティン・ララはベラクルス出身。

このリンクでは、ララの華麗なピアノ、ペドロ・バルガスとトーニャ・ラ・ネグラの歌での競演を収録した音声(1953年のラジオ番組の収録)が楽しめます。
 
トーニャ・ラ・ネグラは、ベラクルスが生んだ名歌手。艶やかな歌声が素晴らしい。
 
 

メキシコ映画黄金時代の作品にも出演しています▼

 
トーニャ・ラ・ネグラと兄弟のエル・ネグロ・ペレグリーノと、彼の率いるトリオの曲▼
 
 
そういえば、セリア・クルスがキューバを去り、ニューヨークへ移住する前に、メキシコで活動していたんですよね。そのときに撮影された映像では、『Alma Jarocha(ベラクルスの魂)』という曲を歌っています▼
 
セリア・クルスがベラクルスのメモ・サラマンカ楽団と競演した音源▼
 
トリオ・カリベ▼
 
ソン・ウアステカをポピュラー音楽に持ち込んだロス・クアテス・カスティージャ▼
 

 ■『カリベ・マール・シンコパード』参加のゲストも凄い!

ソン・デ・マデーラの『カリベ・マール・シンコパード』のゲストには2013年にグラミーを受賞した、ケッツアルのマーサ・ゴンサレスや、ロス・ベガのラケル・ベガも参加しています。
 
だいぶ前の映像ですが、ソン・デ・マデーラのメンバー、カンバラチェ、ロス・コホリーテスそして、ザック・デ・ラ・ロチャもカメオ出演する、ケッツアルの曲「Planta De Los Pies」のビデオ。日系映像作家Akira Boch と、Francisco Hernandezの監督作品です▼
 
ラケル・ベガは、ソン・デ・マデーラのハラーナ奏者、テレソの姪で、ソンハローチョ界の重鎮、アンドレス・べガの家族たちが結成したロス・ベガのメンバーでもあります。このロス・ベガにはロス・コホリーテスのホエル・クルスも参加。
 
路上で音楽を演奏する人々を捉えた映像コレクティヴ、Son pa´llevarが撮った映像▼
 
なんと、このロス・ベガ、昨年米国で行われた映画祭のプレミアで、俳優のガエル・ガルシア・ベルナルと演奏したんですね。知らんかった…..▼
 
ちと長くなりました。それだけ、さまざまな音楽が凝縮されたアルバムが『カリベ・マール・シンコパード』なのです。
アルバム発売元のミュージックキャンプからも、CD発売前に予約が集まってしまったので追加発送をお願いされています。
 
実は私、アーティストとのやりとり、CDの梱包と発送(今回の発送は正確には友人が日本へ送る荷物のなかに入れさせてもらいましたが)もやって、ライナーと歌詞対訳も書いてるんですよ!ここまでやったら、愛情もひときわ湧くってもんです。
 
日本のインディーズのレコード会社の人たちって、愛情をもって音楽に接しているし、面白い音楽を見つけようと日々努力しているわけです。それをリスナーに、より伝わりやすい形で、ライナーや歌詞対訳もつけて、心をこめた形で紹介しようとしているのに、そのリリース・インフォメーションだけ盗んで、別の輸入業者からCDだけ輸入して、売れたらいいという所がけっこうあるようですね(これは、今に始まったことではなく、昔から、いたちごっこだったのは知っていましたが)。
そんなことを続けていたら、情報源としているインディーズのレコード会社も潰れてしまうわけで、じゃあ、その後の情報源はどうするんでしょうね?
 ともかく、今回のこのソン・デ・マデーラのアルバムは、メキシコの小さなレーベルからの発売ですので、欧米の輸入業者からは簡単にCDが入手できませんよ!(これ、その店の人が読んでるかどうか知らないけどさ)
 
というわけで、心あるお店または、ミュージックキャンプのホームページから、ご購入ください!どうぞよろしくお願いいたします!
 
 
 
 
http://mihonagaya.com/