気がつけば、ここはメキシコだった

メキシコ在住ライター、小さな食堂『EN ASIAN FOOD』のおばちゃん、All About メキシコガイド 長屋美保のブログ

映画『ROMA』のモヤモヤ

2019年アカデミー賞で、監督、撮影、外国語映画の部門を3受賞したメキシコの映画『ROMA(ローマ)』について。 画も舞台もすべて完璧。主演女優のヤリッツアの国際的な評価も嬉しく思う。でも、あの映画が好きかどうか問われたら、好きな映画じゃないのだ。…

2018年3月は、チカーノ月間でした

今や、ブログの書き方すら忘れてしまいがちなほど、久々のブログ。相変わらず人生谷あり谷ありで、貧乏暇なしですが、なんとか楽しく暮らせております。 先月、2018年3月は、チカーノ月間ということで、報告。 というのも、20年にわたり、チカーノ文化を日本…

アルフォンソ・クアロンが撮らなかったドラマ

メキシコが騒がしい。 2017年に入った早々に、ガソリンが値上がりしたのだが、そのせいで、トルティージャや、野菜などの食料品、交通費、光熱費など、生活に関わる、ほぼすべてのものが値上がった。この高騰への反対運動を牽制するためか、政府に雇われてい…

映画よ、さようなら。そして、人生は続く

中学生の頃から地元の映画館に通い、高校時代からは、自主映画制作にはまり、上京後は、ミニシアターでアルバイトをし続けた私にとって、映画館は特別な場所だ。青春時代をほぼ、映画館の暗闇で過ごしたといっても過言でない…..なんて、書くと、本当に暗い青…

首が回らないけれど、時は巡る

以前から慢性的に首と肩のこりが酷いのだが、最近、店で立ち仕事をし続けているせいなのか、万年金欠のストレスなのかわからないけれど(おそらく、その全て)、ついに限界を感じてきた。 つまり、金欠で首が回らないうえに、実際にも首が回らない状態になっ…

アリシアのドキュメンタリーと焼き飯こわい

現在発売中のラティーナ2015年10月号の海外ニュース・メキシコに、メキシコの生ける伝説、多文化フォーラム「ムルティフォロー・アリシア(Multiforo Alicia)」の閉鎖危機について書かせていただきました。 アリシアについては、この記事に詳しく書いていま…

メキシコのマチズモにも効く褐色のマリア、グアダルーペ

チャポ・グスマンの脱走が、どうも嘘くさい(影武者説もあり)と騒がれるメキシコですが、今はサッカーのほうに多くの人々が気をとられているようです。 しかし、その裏では、石油の民営化や、オアハカの教職員組合の改革の件など、色んなことが動きつつあり…

日曜日はアリシアでファンダンゴ

■スキャンダルを隠すのは別のスキャンダル 先日、夫とアンティーク市場ラグニージャへ行った帰りに、タクシーを利用したのですが、連邦警察所前に群がる報道陣を横目でみながら「みんなチャポ(グスマン)脱走の取材で、よう来るな〜、まあ、脱走できること…

麻薬戦争映画CARTEL LANDメキシコ公開とタコス値上がり危機

現在、メキシコ麻薬戦争を描いたドキュメンタリー『皆殺しのバラッド』が日本公開中ですが、それに勝る勢いのドキュメンタリーが、本日よりメキシコ国内20箇所以上で公開が始まった『CARTEL LAND』(マシュー・ハイネマンが撮影・監督)。サンダンスでも米ド…

リラ・ダウンズ好きは必見、メキシコ注目のシンガー、マリア・モクテスマの来日公演!

▲LATINA 2015年7月号。ガル・コスタが表紙です 現在発売中の月刊ラティーナ2015年7月号に、メキシコのシンガーソングライター、マリア・モクテスマにインタビューした記事『MARIA MOCTEZUMA 大地を感じさせる歌声を持つ マヤ文化に共鳴する若手シンガーソン…

ロックステディで発散した夜

もうすぐ夏だというのに、最近は急激に冷え込んでいるメキシコシティです。 気温が急激に下がるので、体調を崩しやすくなっております。そんな私も喉をやられて、しばらくビールを控えていましたが(喉をテキメンに冷やすので)、週末にアリシアへ行って、つ…

コロンビアの先住民女性たちが編む美しいバッグの背景

世界の先住民の暮らし、現代社会との関わりを捉えたメディアとして発信する、ニューヨーク拠点のNGO、CINEMINGA制作のドキュメンタリー、『El precio de una mochila(バッグの価格)』がネットで公開されています。 ▲CINEMINGA制作のドキュメンタリー『El p…

消費されるバリオと貧困エンタメへの悶々

今週末のおすすめイヴェントはメキシコシティのバー、プルケリア・インスルヘンテスで開催のStatic Discosナイトです。チャージ無料。 詳細は以下より▼ Static Discos & Ensamble presentan: Líneas Rectas | Facebook 米国境の街ティファナのレーベル、Stat…

気がつけば、そこはラテン!ラテン!ラテン!だった

連日、うだるように暑くなってきたメキシコシティです。小料理屋開店(詳しくはEn Asian Food開店日誌 をご覧ください)のために、銀行から融資されるはずの金がなかなか振り込まれず、胃が痛くなりそうな日々を送っていたのですが、昨日ようやく銀行から資…

『皆殺しのバラッド』が鳴り響くなかで暮らす日々

映画『Narco Cultura( 邦題『皆殺しのバラッドーメキシコ麻薬戦争の光と闇』)のポスターより(C)NARCO CULTURA | Official Movie Site 最近メキシコで流行っているのが、オレオレ詐欺以外に、 「俺たちは麻薬組織ロス・セタスの一員だ。おまえの名前も、居…

誰のための「べき」?

現在発売中のラティーナ2014年4月号の海外ニュース・メキシコで、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥのアカデミー授賞式のメキシコ政府批判発言と、映画『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』について書かせていただきました。 www.fox…

メキシコ全体が墓になりつつある。映画「Pie de página(Footnote)」

Los desaparecidos en México Son un Pie de página que interrumpe el relato ficticio de su democracia” メキシコの行方不明者たちの存在は、虚構の民主国家を遮るフットノート(脚注)のひとつだ La película「Pie de página」por Paola Ovalle ,Alfonso…

「クリーンエネルギー」への疑問。オアハカの風力発電問題を扱ったドキュメンタリー

先日の「オアハカが我が家へやってきた〜!」の記事で書いたように、姑からもらったオアハカ食材を未だに食べ続けているのですが、オアハカといえば、2週間ほど前に、ムルチフォロー(マルチ文化フォーラム)・アリシアでとても興味深いテーマの映画を観まし…

メキシコの時間差、これぞマジックリアリズム…..

きょう突然、国際郵便が日本から届き、何だろうと中身を開けてびっくり! 昨年日本でも公開され、話題を集めたメキシコ出身カルロス・レイガダス監督作品、『闇のあとの光』(2012年カンヌ国際映画祭監督賞)の日本版DVDじゃあありませんか!(DVDは2014年12…

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